サドの加虐性癖~サディストの心理

Mの女性も知っておきたいサディズム(サディスト)のサド心理を解説したエッセイ

男性に蝋燭責めをされるM女

サド・サディズムとは

サド(正式には、sadism)は、元来フランスのマルキ・ド・サド侯が女性たちに様々な性的淫虐を与えた事を快しとした事実に基づいてクラフト・エビングが名づけたものです。

また、サディズムの性癖や傾向を持つ人をサディスト(sadist)と呼びます。

マゾヒズムでは自己の自由を放棄し絶対者に帰依する事で大いなる安息を求める深層心理を記しましたが、サディズムは逆で大いなる安息や歓びを得るために「征服」や「支配」を求めます。

また、マゾヒズムの部分にも記しましたが、動物には、生きて現在の状態を永続的に保存しようとする本能と、相反して自己を解体して死(絶対的安息)を求める本能があると言われています。 フロイト風に言えば死の欲動(タナトス)になりますが、その欲動が外部に向けられたのがサディズムの根源と言われ、自己に向いたものがマゾヒズムと言われています。 元々の根源が同じであるから、当然サディズムとマゾヒズムの両方を持っている人もあれば、ある時点でマゾからサドへ、サドからマゾへ変化する事もありえます。

サディズムに陥るきっかけ

マゾヒズムも同じですがサディストの嗜好やきっかけは、誰も同じというわけではありません。

私の場合小学生の時に近所の河原で見た、SM写真集に衝撃を受けそれ以来心の中で発酵し変化し一生拭いされない、蟠りとして今も続いています。 その写真は今も目に焼きついていますが、魅力的な巨乳の女性が麻縄で縛られ片足を吊られ苦悶の表情を浮かべたものでした。

麻縄で縛られ迫り出したバストは鈍い艶を放ちうっすら汗の露が光っていました。 当時、有名な日活のSM女優の谷ナオミさんだと後になって知りましたが、今でも谷ナオミさん的な釣鐘型やロケット型のいわゆる巨乳、美乳の女性には何物にも代えがたい強い興奮を覚え、緊縛してみたい、その美しい乳房や乳首を責めてみたいという衝動が走ります。

恥ずかしい話ですが当時の私は、なぜかパンストをこよなく愛するパンストフェチでもあり、姉のパンストを密かに履いては鏡を見て悦ぶような、どちらかと言うと自己愛と視姦が合わさった様なマゾ的傾向を持っていたと記憶しています。
 しかし、この時目に焼き付いた縛りや責めの魅力は強く心に刻まれ、知らず知らずのうちにマゾ的傾向はすっかり消えてしまいました。

自身は今もSMの中で、子どもの頃に心に焼き付いたその情景を求めているのかも知れません。 自身が調教を行う場合でも、相手のM女が最も被虐的に美しく映る責めを行いたいという心理が強く働き、その調教の中で会心と思えるM女が快楽に堕ちてく姿を非常に好みます。

拘束され身動きができない中で、あるM女は羞恥、あるM女は苦痛、あるM女はアナルやエネマ…私の調教によりM女の身体が強制的に開かれていき、やがて快楽が理性や自制心、羞恥心を飲み込み、絶叫と共に絶頂がM女の全身を駆け巡り、汗と体液、痙攣の中で果てて行く…そのプロセスの中で情景を求めていて、SMや調教行為は目的ではなく手段でしかありません。

ある意味、画家やカメラマンの感覚に近いサディストなのかも知れません。 もちろんサディストですから、縄師やカメラマンとは異なりその先にある悦びも享受する事を求めてしまいますが(笑)・・・。

いずれにしても次に記す資質やパーソナリティ障害が絡むケースを除き、サディズムを自覚したきっかけというものはあるもので、そのきっかけからサディズムに蝕まれ発酵していくものです。

サディズムとパーソナリティ障害の境界

他者に対して表れる攻撃的で冷淡、操作的な行動を伴うサディズムは、性質的に以下のようなサイコパスに類するような危険な異常人格や精神病質に多少かぶる部分があります。

  • 口が達者で表面は魅力的
  • 他者に冷淡で共感しない
  • 自尊心が過大で自己中心的
  • 良心が異常に欠如している
  • 罪悪感が希薄

何人もの女性を襲い乱暴した末、乳房や性器をえぐるなどの猟奇殺人は昔から繰り返されていますが、ある意味当事者のパーソナリティ障害や精神病的資質に、サディズム的な衝動や欲望が絡んでいる事は間違いありません。

SMにおけるサディズムは、性的に羞恥や苦痛をこうむる他者を見ることで快楽を得る事を意味しますが、その範囲の目的を越え「感情的残酷さ」「日常的な恐怖の活用を通した他者に対する操作」「攻撃への没頭」が見られる場合は、サディズムの根底に境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害などによる内面的不安定が絡んでいる可能性が高いです。

かんしゃくや、抑えの利かない怒りををしばしば見せる激情型のタイプ。 日常的に自分より立場が下の人に対して萎縮させ服従させることで特殊な優越の感覚を得ているような暴君タイプのサディストは、パートナーとして選ぶのは注意が必要です。

男性と女性のサディズム

動物的本能として男性は攻撃的本能が強くサディズムの傾向が強く現れ、女性は生物学、社会学的にも受動的な局面が強いためかマゾヒズムに陥る傾向が強いように思います。  私自身も少年時からサディズムを自覚している一人です。

TVの時代劇などでもくノ一(女忍者)が捕らえられ縄で緊縛され吊られ、責められたり、水責めされる様なシーンを見て密かに股間を硬くしているサディスティックな男性、逆に責められているくノ一を自分に置き換えて見ているマゾ性を持つ女性は実際に多いと思います。

サディズムの資質で言えば、女性より社会的な攻撃性が要求される男性の方が比率としては高いと思いますが、社会的、経済的に高い地位を得たケースの場合は、逆に男性は強いマゾ傾向に、女性は、強いサドの傾向を示すケースが多く、男性のように射精というはっきりしたゴールが無く、心的な達成感や絶頂感を得るまで責めも続きエスカレートするため冷淡でサディズムも強いように感じます。

今ではSMという行為も市民権を得てTVだけではなく、写真雑誌、コミック、映画などなどサディズム・マゾヒズムを刺激する、されるものは巷に氾濫しています。

サディズムはフェチやスカトロなど他の異常なこだわりや強い興奮と結びつき色々な形態でさらに爆発します。  サディズムは、外部に対する加虐淫虐行為が中心であり犯罪と結びつきやすい傾向にあります。

いずれにしても知らない他人を対象に行為を働けば即犯罪となりますし、マゾ的資質がない奥さんや恋人などへ同意もなしにサディスティックな行為を行えば相手の肉体は基より精神的にも傷つける事になり破局を迎える事になります。

私自身も少年期に自覚したサディズムをいまだに引きずっているというより、SMの世界で何かを追い求め結局現実に今も身を投じている一人です。

私自身の経験からも正直、心の中に発生したサディズムを完全に消し去る事は容易な事ではありません。

サディズムの段階にもよりますが、早期のうちに勉学や研究、仕事や事業、スポーツなどの活動でサディズムを定期的に発散出来る方法を模索するか、衝動をコントロールできずに犯罪者に身を落とすか、あるいは自身を内観し自分のサディズムを客観的にコントロールする術を身に着けるしか方法しかないような気がします。

Sのパートナーを選ぶポイント

ネットの利用は広がり、SMも身近になる中で色々な嗜好のサディストがいます。

特にSMパートナーとしてのS男性を探されているM女の方は、ご自身のマゾヒズムやSM嗜好と、相手のサディストの嗜好とSMに求めるものが相互補完関係になるような場合は、相性が良いパートナーとなれる可能性が高いです。

しかし、求めるものが異なる場合は、双方にとってSMや調教行為の中で妥協を求められる事になるか、主従関係というくらいですからS男性側(主)にM女性(従)が合わせるだけの関係となり、SM嗜好が異なったり精神的な信頼感を持てない場合は、辛いだけの関係になっていきます。

自身のSM嗜好と相手のSM嗜好を良く理解し、お互いがその関係で求めるものは何なのかを理解した上で主従関係を築くというのはSMにおいては、とても重要な事になります。

また、自己中心的な俺様主義のサディストの場合は、上に書いたような精神的なパーソナリティ障害を内包しているケースも多く、パートナーとなる時には日常的な言動の中に、危険な因子がないかを注意した上でお付き合いをした方が良いでしょう。

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