M女がSMの扉を開く前に知っておきたいこと

マゾヒズムを持つ女性がSMの世界の扉を開いた先には、M女としての悦びを得ると同時に負うリスクがあります。 それらをまとめてました。

SMの世界への扉

相手のSM嗜好と選択のリスク

SMの扉を開くにあたって、被虐性癖であるMは、加虐性癖であるSのパートナーを必要とするのは誰しも理解を頂ける事かと思います。

ただ、相談を受ける多くのM女性に共通する事でもありますが、自分の快楽や歓びなど自身が求める願望に対する意識は強いです。

しかし、調教を含めてSMプレイを行うと言う事は相手のS側も、SMを通して自分が求める願望を実現するために、M女を求めているという事を頭に置いておく事が必要です。

S(サディスト)をサービスのSという人もいますが、Mが気持ち良くなるだけのために、M女が求める事だけを行ってくれるサービス精神に溢れるS男性はそんなに多くありません。
Sもその関係の中から自身の加虐的性癖に、満足や達成感を得るためにSMを行っている、関係を求めているという事を忘れてはいけません。

そういう意味では、SMがSとMの相互補完関係で成り立つものです。

例えば、アナルなど汚い行為は絶対NGというM女が、いかに話していて楽しかった、相性が良かったと感じても、自分が相手の嗜好を受け入れる事は考えられないのであればアナルやエネマなどの嗜好性の強いS男性をパートナーとして関係を持つ事は避けるべきです。  

SMは性癖ですから、初めのうちは相手に合わせる事はあっても、自分の嗜好性が求める事はいつかは必ず行おうとする時が来ます。

逆にマゾ資質が強く本格的なSMや調教を求めているM女が、ソフトSM範囲の嗜好性のS男性や初心者のS男性をパートナーに持っても、自分の求める満足を得る事はできません。

SMにおいてS女性とM男性の組み合わせの場合は、SM嗜好重視でパートナーを選択できている感じがしますが、S男性とM女性のパートナーは、男女の性的関係という事もあり、男女としての好みのタイプなど恋愛的感情がどうしても介入してきます。

男女としての好みや相性だけではなく、自分と相手のSMの嗜好性が合うのか、相手のSM嗜好に対して自分がどこまで受け入れられるのかを考えた上で関係作っていく事は、お互いのため、関係を長く続けるためにも大切なことです。

SMは〇〇中毒と同じと思うべき

痛いのは嫌だけどSMには興味あるというM女からの相談を受ける事がありますが、SMは「恥ずかしい」「痛い」「汚い」など普通は避けるはずの行為を、性的快楽に転化する世界です。

具体的には、そうした行為や関係において「 脳内麻薬」であるβエンドルフィン が放出され強い多幸感を得ます。 それは「 モルヒネ」などの麻薬や「アルコール」による酔い、ランナーズハイなどと同様になります。

マゾ的資質が強い人であればあるほど、SMは気持ち良いとと感じる感覚(もっとしたいと思う)は強いですし、βエンドルフィンが放出されるようになるまでの期間も短くなります。

M女の場合、 調教が進む中で主従関係による他では得られない心理的な解放感や安堵感、開発され覚醒していく躰、そうしたものが進めば進むほど、徐々に強い快楽を感じ、βエンドルフィンによって「恥ずかしい」「痛い」「汚い」が強い快楽に転化され、より強い刺激を欲するようになっていきます。

それはアルコールが美味しい、酔うと気持ち良いという所から始まり、飲めば飲むほど酔いが深く気持ちよくなり、さらに量が増え依存症になり、中毒に陥っていくのと同じプロセスです。

SMも同じで、一度マゾとして心身に悦びと快楽を刻んでしまった場合、SMから足を洗い女性としての幸せを求めて結婚をしたからといって、普通の夜の生活で満足をして、過去にSMの快楽を知っているM女だった自分を、綺麗に忘れ去ることは不可能と思った方が良いでしょう。

メンタルが不安定になった時や、甘い新婚時代が終わりセックスレスなどに陥った場合には、疼く身体を持て余し過去の調教を思い出しては自分で慰めるしかない辛さは拷問に近いものになります。

薬物依存やアルコール中毒は再燃率の高いものになりますが、SMも同じです。

SMの世界に踏み出すという事は、依存や中毒になるリスクを秘めていて、自らそれを求め、選択することだという事を自分で認識しておく事は必要です。

M女の自分と女性としての幸せ

悲願だったSMの世界に踏み出しご主人様を持つようになり調教が進むと、誰にも話せなかった淫らな自分を心身を含めて委ねる男女のパートナーとなるわけですから、恋人や配偶者よりも少なくても本当の自分の内面や躰を誰よりも知る相手になります。

関係を持ち、調教が進む中で相互理解が進みお互いを受け入れると、当たり前ですが男女としての関係性は深くなり、主従関係に男女としての感情がシンクロしていく事はしばしば起こります。

独身同士の主従関係であれば、多くの可能性を検討する事ができます。 ただし、M女とご主人様の主従関係の心理の「主従関係と恋愛や結婚との共存の難しさ」の項目にも書きましたが、社会的番(つがい)である結婚生活と、SMの主従関係を共存させて貫き通していくのは簡単な事ではありません。

既婚者同士の主従関係の場合はどうでしょう?

S男性もM女性も普段の自分と、特別な時間として本当の自分を解放できる貴重な時間を共に過ごすような関係性を作る事もできます。

しかしSMにおいて緊縛の縄跡、スパンキング跡などを含めて調教を受ける側であるMである女性の方が、周囲にバレるリスクは高くなります。

また、子どもを持つ女性の母性本能からの、子どもにだけは辛い想いをさせたくないという感情は強く、関係を続ける事への背徳心などの心的負担はM女性の方が大きいものだと知っておいた方が良いでしょう。 

既婚のM女性で、どうしてもMの自分と共存する事を求めざるを得ないなら、そういう環境を十分に考慮してもらえる大人のパートナーを選定するようにアドバイスをしています。

また、 特に子どもを持つ母親であるM女性には、万が一、自分の母親が変態マゾである事が知られれば家庭のみならず、子どもへの心理的影響も大きく、相談の中でも慎重に考えるようにお話しさせて頂くケースは多いです。 

最後に既婚者と独身のケースです。

M女が既婚でS男性が独身というケースでは、独自の価値観から単身の人生を選択している大人の男性であれば恐らく多くの配慮をする中で、関係を上手く続ける事は十分に可能性はあるでしょう。 逆に若年層のS男性の場合は、道具的にM女性を見ているか、いわゆるオバさんフェチなど偏った嗜好性などによる一時的な主従関係が多く、長続きしないケースが多くなると思います。
また、割合的にもS男性が独身でM女が既婚というケースは少ないと思います。

最も多いのは、S男性が既婚でM女が独身のケースです。
ノーマルでの不倫でもこの形態が最も多いと思います。
S男性も大人の男性が多く、社会的経験も豊富で頼りがいもあり、独身M女性には、安心して心身を委ねられる正に主従関係という関係性になります。

しかし、多くの女性には本能として結婚し、子どもを持ち幸せになりたいという母性本能を根源とする強い願望が存在します。
M女診察室の相談でも、かなり強いマゾ資質を持つ女性でも、将来は結婚して普通に幸せな家庭を持ちたいという希望を持っているのが普通です。 

女性が若年層の時は良いですが、適齢期を迎える頃にはMの自分と女性としての自分の精神的バランスが徐々に変わり、 女性としての願望、マゾヒズム、主従関係の相手への想いが強いほど葛藤や苦悩は大きくなり、強く自分自身を苦しめる事になる可能性を秘めています。

SMの扉を開くリスク、押し込めるリスク

SMの世界に飛び込んだ人の中には、チャットやSNSで単に話が合ったからと関係を持ち、心身に残るダメージを受けたり、ストーカーに発展し周囲を巻き込んだトラブルになったケースや、理想のご主人様を求め出会いと別れを繰り返す中で疲弊し心身を病んでしまった方もいます。

思春期から強いMを自覚しながらSMの扉を開かずに結婚。 出産を経て子どもの手が離れるようになってからSM願望がさらに強くなって再燃。 抑えられずについにSMに踏み出し、回数を重ねる中で調教跡から配偶者にSM行為がバレて、裁判で幸せな家庭や家族を失ったM女もいます。

強いマゾヒズムを持ちながらSMに踏み出せないという人の中には、普通の恋愛では当たり前ですがマゾの自分を押し殺しているわけですから、心の壁を取り払えずSEXでも絶頂を感じる事もなく、孤独感の中で夜な夜な調教妄想やひとりSMでのオナニーを繰り返しているM女の相談は少なくありません。

願望や衝動を埋めるためメール調教にはまり裸の写真を送り、脅されて関係を迫られたというM女の相談もありました。

露出性癖と絡んで強いSM願望や衝動が抑えられず、レイプや凌辱を期待して薄着で彷徨い近隣の人に露出を目撃されては、転居を繰り返すしかないM女。

Mの自分を押し殺し良き妻・母を演じ40代後半や50代となってから、自分を偽り続けてきた事や、SMに踏み出せなかった若い頃の自分を悔やんでの相談も少なくありません。

また、調教された過去の経験を封印し、女性としての幸せを選んだつもりが、強まるばかりのSMへの渇望や、SMを求めてしまう心と躰を、普通の恋愛や結婚生活では埋められず破局に至ったM女性など、一度はSMから離れたが自分にはやはりSMが必要というM女性からの相談もあります。

SMの世界の扉を開くという事もリスクではありますが、強いマゾヒズムを秘める女性が、SM願望を心の奥に押し込める事もメンタルのバランスや精神臨床的なリスクにはなるのです。

SMの扉を開くなら早い方がいい?

当サイトのM女診察室の相談で最も多い年齢層は、25歳~30歳の独身のM女、30代の出産を終え子育てが少し落ち着いた主婦になります。

多くのM女は、既に思春期の頃にはSMに興味を持ったり、Mの自分を自覚していたケースが少なくありませんが、20代前半は恋愛経験が少ない中での恋愛への憧れや純粋さ、SMに対する不安や迷い、彼がいる方は彼への背徳心などにより、強いSMへの興味やマゾの自分を心の奥に秘めてやり過ごす方が多いです。

20代半ばを過ぎるとそろそろ結婚かという選択肢が見えてくる中で、恋愛関係やSEXでのマンネリ感から、SM願望やマゾの自分をこのまま葬り去る事に抵抗感を感じたり、育児の手が離れ女盛りの今こそ悲願だったSMの世界の扉を開きたいという思いを相談の中で感じるケースは少なくありません。

しかし、20代前半であれば、仮に2~3年SMに嵌っても、やり直しができる年齢的余裕はありますが、20代後半から同じ程度の期間SMに嵌ってしまうと、女性としての人生の重要な選択の時期に被ってしまい、人生そのものに影響するリスクに発展する可能性が大きくなります。

安易にSMをお勧めするつもりはありませんが、強いマゾヒズムやMの自分を自覚し、自分にとってSMを願望として心の奥に葬り去る事は難しい、M女として生まれたからには、SMの世界を知らずに一生を終える事は考えられないと考えている女性の場合、女性としての人生のリカバリーができる時間的余裕を持てる早い段階でSMの扉を開き、SM願望の実現と共に自分のマゾ性を見極め 、自身の人生を考える材料として知っておいた方が良いとは思います。

覚悟と決心

ここまでリスクやマイナス面ばかりを書きました。 それを知ってSMはやはり怖いから諦めようと考えられるのであればそれが最善です。

ただ、マゾヒズムの心理にも書いた通り本当にMであるという事は、性的マイノリティ(LGBT)の人達と同様、アイデンティティ( 自己と同一化している要素 )の一種であり、心の奥の願望は生涯消える事はありません。

SMの世界の扉を開くことを考えているM女性は、心身に刻まれる快楽、SMでしか得られない解放感や悦びと同時に、その代償として付きまとう背徳心や苦悩、そうしたリスク面を含め直視し、向き合う覚悟や受け入れる決心を持つ事は大切です。 

女性としての将来の夢は諦めたくない、でもMの自分をこのまま葬り去る事は考えられないというのであれば、年齢的期限やMの自分の到達点を決めて、SMの扉を開くのも決心の一つです。 また、SMの世界でそうした理解ある相手を探すのは簡単な事ではありませんが、そういった自分の考え方や方向性、決心をSMパートナーにも理解をしてもらい共有できる事が望ましいと思います。

覚悟や決心が固まらないのであれば、SMの扉を開くには至っていないという判断をされ自身を内観すべき段階です。 興味半分や、その時の安易な衝動だけでSMの世界に踏み出すのは止めた方が良いでしょう。

SM願望やマゾヒズムの自覚は強いけど、SMの世界に踏み出すべきか迷っている、怖さや不安から決心ができないという方は、M女診察室からご相談ください。

相談からSMの扉を開いたM女・思い止まったM女【M女のカルテ】

当サイトの相談を通して、SMの世界へ一歩を踏み出した一部のM女の体験調教でのマゾ性の考察と、相談からSMを思い止まれたM女の手記をM女のカルテとして公開しています。 あなたのMやSMの必要性を考える参考にしてください。

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M女性にとってのSMのリスク面をM女がSMの扉を開く前に知っておきたいこと、主従関係への想いが強い方にはM女とご主人様の主従関係、処女でSM願望が強い方には処女とSM調教願望、メンヘラでMの自分に悩んでいる方にはメンヘラ女性にM女が多い理由としてエッセイにまとめていますので一読ください。

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また、私自身のSMの世界観や調教に関する考え方は、SM調教の哲学と心得に綴っていますので参照ください。

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